京都にある永観堂は、日本の歴史と文化に深く根付いた美しい寺院です。
永観堂の正式名称は「禅林寺」と言い、永観堂と言うのは言ってしまえばあだ名、通称のようなものです。
こちらの永観堂の七不思議の記事にも記載しておりますが、もともと「永観(ようかん)」という僧侶(七代目の永観堂の住職)が、貧民、弱者の救済に重きを置いていた人物であり、そのことから禅林寺は、庶民から親しみを込めて「永観堂」と呼ばれるようになったと言います。
(つまり、「永観堂」の正しい読み方は「ようかんどう」ということになります。現代では「えいかんどう」と呼ばれており、公式でもその読み方で通っていますが・・・)
永観堂は、その壮麗な紅葉で知られ、多くの人々が美しい自然景色を楽しむために訪れます。この記事では、永観堂の紅葉2023シーズンに焦点を当て、見頃やライトアップについて詳しく紹介します。
永観堂の紅葉の見頃と期間
永観堂の紅葉は、京都の秋の美しさを象徴しています。2023年の紅葉予想によれば、例年と同様に11月3日から12月3日にかけてライトアップが行われます。一般的な京都のこの地域の紅葉の見頃時期を考えると、おそらく11月3日だと早すぎ、12月3日だと遅い場合が多いと考えられます。ただ当然ながら気温や天候によって変動するため、正確な見頃は当日の気象状況に依存します。天気やTwitterなどのリアルタイム情報を確認しつつ、とはいえ仮に見頃前や盛り後であっても、ピークではないにせよ3000本の美しい紅葉を楽しむことは十分にできるでしょう。紅葉の色彩は赤、オレンジ、黄色など、多彩で鮮やかです。
永観堂のライトアップの魅力
永観堂の紅葉は、昼間だけでなく、夜間にも美しさを放ちます。ライトアップは、寺院の庭園や建物を幻想的に照らし出し、紅葉が幻想的な雰囲気を醸し出す瞬間を演出します。ライトアップのスケジュールは通常、夕方から夜間にかけて行われ、特に週末や祝日には多くの訪客が訪れます。ライトアップの時間帯には、静寂な雰囲気と美しい風景を楽しむことができます。
ライトアップ時間は17:30~20:.30ですが、受け付け開始前から多くの人が並んでおり、おそらく17:30に行っても、すぐに入場することはできません。
日中と違って後戻り禁止で実質一方通行、橋の上などで立ち止まって写真撮影することも禁止されているので、落ち着いて紅葉を楽しむ・・・という雰囲気ではないかもしれません。
また、観光客だけでなく、地元民も紅葉のピーク時を狙って訪れるため、平日だからと言って空いているわけではありません。
夜のライトアップに訪れる際ために、17:15の定時きっかりに退勤して職場から永観堂に直行する地元民もいますし、ある程度落ち着いてライトアップを楽しみたい場合は、16:30には現地入りしておいた方が良いかもしれません。
永観堂のライトアップにチケット予約は必要?混雑状況を紹介
永観堂の紅葉やライトアップを楽しむためには、チケット予約は必要ありません。受付にて行列を作り、17:30になるとともに開門、行列の順に従って中に入っていく、という感じです。
特に週末や祝日には混雑が予想されるため、入場制限がかからない早い時間(18:00頃まで)の訪問を強くお勧めします。20:30頃に行けば逆に空いているのでは?と思う方もいるかもしれませんが、18:00頃に並び始めた列がようやく19:00頃にはけてくる、という状態ですので、20:30に行っても遅いことになります。
人のいない状態で写真撮影などをされたい方は、一番最初に中に入れる最前列に並ぶしかなく、平日の火曜~木曜のうち、なるべく天気が悪い日を狙って、16:00頃から訪れるのが良いかもしれません。少なくとも、混雑を避けるために、平日の訪問を検討することもおすすめです。
永観堂のアクセスと周辺情報(周辺観光情報)
永観堂へのアクセス方法や周辺情報も大切な要素です。この章では、永観堂へのアクセス方法や近隣の観光スポット、おすすめの飲食店について紹介します。
永観堂へのアクセスは、京都市内中心部からバスやタクシーを利用することができます。最寄りのバス停からは徒歩でアクセスでき、便利な交通手段となっています。また、自転車で訪れることも可能です。
永観堂周辺には、他の観光スポットも多くあります。例えば、銀閣寺は永観堂から(頑張れば)歩いて行ける距離にあり、その美しい銀色の外観が特徴です。哲学の道も近くにあり、散策しながら紅葉を楽しむことができます。
銀閣寺はさすがに少しだけ距離がありますが、本当に歩いて行ける範囲で言うと、南禅寺などが挙げられます。
永観堂のライトアップは17:30頃からなので、午前中やお昼過ぎなどに南禅寺を観光するのもおすすめです。
その他に永観堂から行きやすい観光地としては、蹴上インクラインなども挙げられます。蹴上インクラインは春の桜が非常に有名ですが、平常時でも廃線跡が非常に美しいスポットです。
春と比べてそれほど混雑していないため、永観堂とハシゴするには非常におすすめです。
食事を楽しむ際には、永観堂周辺には伝統的な京都料理や抹茶を楽しめるレストランやカフェが点在しています。抹茶と和菓子を楽しむのもおすすめです。
近くの食事処としておすすめなのは、例えば「日の出うどん」などです。
さらに哲学の道沿いにどんどん歩いていき、京都大学の近くの今出川通沿いまで行くと、本当に様々な有名店があります。
先ほど紹介したうどんでいうと、「イカヅチうどん」という全国から食べに来る人がいるほどの人気店がありますし、周辺には家系ラーメンの専門店、十割そばのお店、カレーうどん専門店、さらには喫茶店、森見登美彦作品にも出てくる有名な進々堂など、有名なお店がずらりと並びます。
学生と観光客がメインのストリートなので、学生向けの安くてボリューミー、味の濃い定食屋なども多くある一方、単価の高い観光客向けの専門店なども多く存在しています。
永観堂に行った後の夕飯やライトアップに並ぶ前のおやつなどに是非行ってみてください。
永観堂の歴史と背後にある意義
永観堂は、853年に創建された歴史ある寺院で、その歴史と背後にある意義は非常に深いものがあります。この章では、永観堂の歴史とその重要性について詳しく探ってみましょう。
永観堂は、昔から紅葉が有名で、「紅葉は永観堂が一番」との呼び声が高いほどです。なんといっても3000本の木々が紅葉するのですから、本当に圧巻です。冒頭で紹介した永観堂の七不思議でも出てきますが、建立当時からその紅葉の美しさは有名で、短歌なども残っています。
この寺院は、建物自体の美しさだけでなく、庭園や彫刻、仏像なども含め、日本の美術と文化の粋を集めた場所として評価されています。特に、永観堂の庭園は、四季折々の美しい景色を楽しむことができ、紅葉のシーズンにはその美しさが際立ちます。
また、永観堂は禅宗の寺院でもあり、禅の修行や瞑想の場としても利用されてきました。そのため、精神的な安らぎを求める人々にとっても訪れる価値があります。
おわりに
永観堂は、京都の美しい紅葉を楽しむための理想的なスポットの一つであり、ライトアップイベントもその魅力をさらに引き立てます。2023年の紅葉シーズンには、美しい自然景色と歴史的な価値を堪能するために、ぜひ訪れてみてください。チケット予約や混雑状況を考慮しながら、永観堂での素晴らしい体験を楽しんでください。京都の名所巡りを通じて、日本の美と文化に触れる素晴らしい機会となるでしょう。