大学生同士のカップルがぶつかる最も深刻な問題は『就職』ではないでしょうか。
同じ地域でお互いに納得のいく就職活動ができれば良いですが、
- 全国転勤のある企業に就職が決まった
- 希望勤務地がお互いに異なっている
- 片方はまだ学生で、片方は先に社会人になる
など、問題は本当に様々です。
そこで今回は、大学生カップルが就職を迎える上でどのように対処していけば良いのか、さらにはそこから結婚に至る可能性や破局の原因等について考えてみたいと思います。
勤務地を合わせるのは意外と難しい
どのような企業に就職するのかによっても変わりますが、案外「勤務地を合わせるのは難しい」です。
もちろん『エリア限定勤務』や『地方にしか支社がない企業』などを選べば問題ありませんが、志望業界や企業規模によっては、『4月からいきなり何県に配属されるか分からない』といった状況も普通に起こってきます。
エリア限定勤務や一般職での採用は総合職に比べて待遇が悪かったり枠が少なかったりすることもあるので、就職活動する上では注意が必要です。
もし真剣に結婚を考えている場合であれば尚更、カップル間でしっかりと話し合いを重ねることが必要不可欠です。
学生の恋愛と社会人の恋愛はやはり違う
学生の間は時間的・精神的な余裕がありますし、お付き合いをして行く中での摩擦は起こりづらい状況でしょう。
しかしながら社会人になって初めて自分の給料で自活していく人が多い中、
- 金銭的な問題(価値観の相違)
- 婚約や結婚、将来に関する不安
- 社会人として新たな年齢層、立場の人と出会う
など、様々な問題が発生しやすくなってしまいます。
二人でしっかりと話し合い価値観を擦りあわせていくことができれば良いのですが、どちらか片方でも学生気分が抜けていなかったり、現実を見れていなかったりすることも少なくありません。
『楽しいかどうか』だけに焦点を当てていられる学生の恋愛とは違い、社会人になると『将来に関すること』が突然現実味を帯びてくるもの。
現実を直視して考えるのは大変かもしれませんが、相手との将来を真剣に考えるのであれば必要不可欠な心構えですね。
彼氏、彼女だけが先に社会人になる場合
大学生カップルが直面しやすい問題の一つに、『片方だけが先に社会人になる』というパターンが挙げられます。
先輩・後輩の関係だったり、片方が浪人していたり、院進(修士課程進学や博士課程進学など)する場合、二人の間に溝ができてしまうのは、ある程度仕方がないかもしれません。
社会人の大変さは学生にはなかなか理解できない部分だと思いますし、これまでのように『好きな時に会う時間がある』『毎週デートをする』というのは難しくなってくることもあるでしょう。
そうなったとき、学生の方が社会人になるまで待てるのか、お互いの状況や気持ちをどれほど慮ることができるのか・・・非常に難しい問題ですよね。
大きな環境の変化がるだけでも大変なのに、学生と社会人と言う「二人の関係の変化」に対応するのは本当に大変です。
だからこそ、『私たちなら社会人になっても大丈夫でしょ』と軽く考えるのではなく、『自分たちは今、すごく大切な時期に差し掛かっているんだ』という自覚を持って、今まで以上にお互いのことを思いやる気持ちが必要と言えますね。
(正確な統計があるわけではありませんが、彼氏(男性)が先に社会人になる場合は比較的破局しにくく、彼女(女性)が一足早く社会人になるケースの方が破局率が高い印象があります。)
大学生カップルが結婚する確率は?
そうは言っても、大学で知り合った相手との相性はこれ以上ないくらい良い可能性が高いのも事実です。
同じくらいの学力レベルで非常に近いコミュニティで多感な時期を過ごし、育った家庭環境も似通っているケースが多いでしょう。
特に出会いの場がサークルやゼミなどの場合、興味のある分野や趣味が近いことも多いと思うので、やはり相性としても申し分ないと言えます。
それでは、そんな相性抜群とも言える大学生カップルが卒業後に結婚に至る確率はどのくらいなのでしょうか?
リクナビの調査によると、なんと大学生カップルの48%は卒業後に破局してしまうという結果が出ています。
さらに『結婚相手と初めて知り合ってのはいつですか?』というアンケート調査では、2%が幼少期、28.4%が学生時代、社会人になってから知り合った夫婦は69.6%であるという結果が分かっているそうです。
調査方法や調査対象によっても差は出ると思いますが、それでも約7割が社会人になってから出会った人と結婚しているんですね。
大学生カップルが破局に至る原因
大学生カップルがなかなか結婚にまで至らない理由は何なのでしょうか?
もちろん様々な原因が考えられますが、
- 卒業・就職による大きな環境の変化
- 初めて真剣に将来を考えることで、価値観の違いが浮き彫りになった
- 会えない時間が増えて気持ちが冷めた
- 新たな出会いが増えて心変わりした
- 遠距離恋愛になってしまった
などが代表的なのではないでしょうか。
就職した後も関係を続けていくのは、想像以上に難しいことなのかもしれませんね。
そうは言っても、お互いがお互いの関係性に慢心せず、気遣いや思いやりを忘れることがなければ、破局率は格段に下がると考えられます。
また、一般的に就職活動を行うのが学部3回生~4回生、院進する場合でもM1の夏からであることを考えると、実は学生のうちから将来について真剣に相談する場を設けることが必要です。
いざ卒業して仕事を始めてから、「何も考えずに就活していたら、遠距離恋愛になっちゃった~」というケースも少なくないのが現状です。
二人でこれからも一緒にいるためにはどうすれば良いか・・・
長年付き合ってきたカップルほどそういった心持ちを忘れがちですが、就職や卒業と言った大切な転機だからこそ、二人の関係性についてもう一度考えてみてはいかがでしょうか?
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一生単身赴任で別居覚悟の夫婦の形もある
就職してカップルが別々の地域で働くことになった場合、どちらかが仕事を辞める、もしくは近くに異動にならない限り、一緒に住むことは難しい場合が多いでしょう。
ただ、令和のこの時代、結婚して同居して・・・というのが全てではありません。
特に女性、男性ともに専門性の高い職業に就いており、仕事を辞めたり、自由に異動の願い出られるような職業ではない場合(例えば大学教授などの研究職)、結婚して籍は入れるものの、定年退職するまで一生別居生活になる覚悟を持っている方もいらっしゃいます。
距離にもよりますが、毎週末だけお互いの家に帰る、「通い婚」のような形をとっている夫婦もいます。
もちろんそれに対してどう思うか、価値観は人によって違いますが、「結婚して毎日同じ家に住む」という形だけが全てではないということです。
言ってしまえば、そういった「型にはまらない形態」まで含めて、卒業後の身の振り方を、お互いの価値観をすり合わせながら話し合ってみてはいかがでしょうか。