友達や同僚との会話の中で、後から『あの発言まずかったかな・・・』『あんなこと言わなければ良かった・・・』と後悔してしまうこともあると思います。
後から自分の発言を繰り返し思い出して、それだけで恥ずかしくなったり、辛い気持ちになるケースも少なくないかもしれません。
実際にしゃべっているその時には何気なく発言したのに、後から思い返してみて自己嫌悪に陥る、という方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、自分の発言に後悔してしまった時の忘れ方と、そもそも初めからそうならないための対処法について考えていきたいと思います。
そもそもどの程度の失言なのか?
そもそも、あなたが後悔している発言(失言)はどの程度のものなのでしょうか。
それによって気持ちの持ち方も今後の対処法も、まったく違ったものになってきます。
例えば、相手を深く傷つけてしまうような、誰の目から見ても分かる失言をしてしまった場合。
こういった場合は、『失言を忘れたい』と思うのはむしろ傲慢です。
もしあなたの発言によって間違いなく相手に不快な思いをさせてしまっていたり、傷つけたりしたのであれば、後からでも素直に謝りましょう。
できれば、LINEやメールなどではなく、直接会って謝罪をするべきでしょう。
何故、メールやLINEではダメなのでしょうか?
もちろん、『直接会って謝ったほうが誠意が伝わる』という当然の理由もありますが、それだけではありません。
人間は、嫌なことを言われると、忘却本能が働いてなんとかその記憶を消そうとするものです。
つまり、あなたが失言をしてしまった相手も”忘れている”という可能性があるからです。
その時に、メールやLINEで上手くコミュニケーションを取ることができるでしょうか?
中途半端に嫌な記憶を掘り返してしまい、謝罪文だけを一方的に送って、お互いに不完全燃焼・・・ということにもなりかねません。
また、あなたが真剣に謝ろうとすればするほど、LINEの文章は自然に長くなってしまうはずです。
どんな内容であれ、いきなり長文LINEが送られてくると、それだけで『重い』と感じてしまうことは誰にだってあると思います。
つまり、直接会って謝るほうがお互いにとって『簡単』なんですよね。
発言をした日から日数が経っていれば尚更です。
直接会ったときに『そういえばこの前・・・』と切り出すのと、LINEでいきなり長文を送るのでは、あなた自身のハードルも全然違うはずです。
その後の会話がどんな展開になったとしても、直接会っているほうが柔軟に対応もしやすいでしょう。
だからこそ、どうしようもない失言をしたときは、忘れようとする前に、一度直接謝ってください。
相手の気持ちが分からないのであれば、『あの時のこの発言、もしかして嫌な気持ちにさせちゃった?』と聞くだけでも構いません。
相手が覚えているかも怪しい発言
あなたが後から後悔している発言の中には、『もしかしたら相手は気にも留めていないかもしれないけど・・・』という場合もあると思います。
- あの一言が空気を悪くしてしまったかもしれない
- もしかしたら自分の印象が悪くなったかもしれない
こういった不安はあるけど、ひょっとすると自分の取り越し苦労かもしれない、というケースも多いのではないでしょうか。
自分の中では失言でも、会話の中のほんの一言だったりするので、わざわざ相手に確かめることもできず、謝るのも絶対におかしい・・・
そんな『自分の中で処理するしかない失言』は早く忘れてしまいたいものですし、忘れるしかないからこそ辛いですよね。
何気ない失言を忘れるにはどうすれば良いのか?
答えは、その時にした会話の倍以上の時間、その人と喋ることです。
会話の回数が重なれば一言一言の重要度は低くなりますし、たとえ相手に悪い印象を与えてしまっていたとしても、そのイメージは次第に薄くなっていくはずです。
お互いの性格を深く知ることでちょっとした失言なんて気にならなくなりますし、仲良くなればなるほど、『あのときの私の発言、覚えてないかもだけど今更後悔しててさ~(笑)』と笑い話にすることもできるでしょう。
距離感のある相手だからこそ、わざわざ過去の発言をつまみ上げて謝罪するわけにもいかず、自分の中で悶々とするしかできないわけです。
つまり、相手とたくさんの会話をすることで失言の印象を弱め、仮にそういうことが起こったとしても気軽に謝れるような、そんな関係を築いていくのが理想と言えます。
その過程であなた自身の後悔や落ち込んだ気持ちも薄れていきますし、実際に行動を起こすことで相手との関係もより良いものになるでしょう。
それが後悔を忘れるための一番の近道ですし、最も良い解決法です。
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相手とあまり話せない場合は?
場合によっては、失言をしてしまった相手が気軽に会ったり話したりできる友達ではなく、もう二度と会話をすることがない相手であるケースもあると思います。
今さら後悔しても遅いけど、どうしても忘れたい・・・
そういう場合は、まったく関係のない第三者に、愚痴の一つとして話を聞いてもらうとラクになります。
いざイチから状況を話し、自分の後悔している発言について話すと、不思議と『あれっ自分が思っているほど大したことない?』と実感することも多いと思います。
物凄く怖い夢を見たけど、それを人に話してみると『何が怖かったのか分からない』なんて経験はないでしょうか。
それと同じです。
自分の言葉で状況を話してみることによって、きっと新たな発見があり、気持ちの整理ができると思います。
後悔する発言をなくすには?
そもそも、後から後悔したり、思い出しては落ち込んでしまうような発言はどうしたらなくせるのでしょうか?
まず、そもそもあなた自身が過去の自身の発言を振り返っている時点で、『コミュニケーション能力がある』ということを認識してください。
会話が下手な人、相手を不快にさせることばかり言う人は、往々にして自分の発言を振り返ることはしないものです。
自分の発言を振り返っているということは、言い換えればあなたは自分の発言をきちんと記憶しているということです。
これはつまり、あなたは自分の発言に責任を持てる人、ということになるのです。
じゃあ、どうすれば良いのか?
それは、
- 自分を良く見せようとしない
- 威張ろうとしない
- 相手の発言を一度は肯定してみる
この3点を気を付けてみてください。
そもそもちょっとした発言を後から後悔するケースって、『会話をより完璧にしたい』という意志の表れでもあります。
そして不思議なことに、物凄く仲の良い友達と話すときには、そこまでの完璧主義にはなっていないのではないでしょうか。
先述したとおり、『より完璧でありたい』と思うのは、あなたの一言一言があなた自身の印象を左右するような、まだ距離感のある段階が多いのです。
だからこそ、『自分のことをもっと知ってもらいたい』という欲求から、①や②のような自己顕示欲が過剰に前面に出てしまうと言えます。
まだお互いのことよく知らない→自分のことをもっと知ってもらいたい→あまりよくない発言をしてしまう→相手との関係がまだ固まっていないからこそ、たった一つの失言が気になる・・・
そして、こういう流れを断ち切る一番の方法が、先ほどお話しした『自分を良く見せようとしない』『威張らない』『とりあえず相手の意見を肯定する』なのです。
いかがでしょうか?
今回の記事で、思わず落ち込んでしまうような失言への対処に糸口が見えたのではないかと思います。
是非、先ほど挙げた3点について、心がけてみてくださいね!